この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ハツコイ♥アゲイン
第14章 伝えたい想い
「それから一応、なにか起きた時の為に」
彼女は最後に、1枚のメモを取り出した。
名前と電話番号が記されている。
「バルセロナ在住の
現地に詳しい、アタシと隼人の知り合いに繋がるから」
「……っ」
「万一 “ 意中の彼 ” と連絡が取れなくて困ったら
遠慮なく頼りなさい」
「は…はい… …っ」
受け取りながらやっと返事が出来たけど
同時に、込み上げていた感情が爆発する。
「!? ~~なに泣いてんのヨ!」
アンジー様がギョッとした顔で眼を見開いた。
「どこか痛いのか!?」
「ち、違…っ ごめんなさ…」
「え!?」
「嬉しくて……っ」
── 七瀬隼人のマネージャーなら
いつ誰に見つかってバレるかもしれない、この場所に
本人を連れてきたくなかったはずだ
私なんかに構うヒマなんて絶対にないはずだ
それなのに
航空券以外にも、こんなにもたくさん、私の為に……
「どんな言葉で
どれだけの感謝をお伝えしたらいいか、分かりません」
「……!」
「隼人さん、アンジーさん。
本当に、本当に……ありがとうございます」