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ハツコイ♥アゲイン
第14章 伝えたい想い

「それから一応、なにか起きた時の為に」


彼女は最後に、1枚のメモを取り出した。
名前と電話番号が記されている。


「バルセロナ在住の
現地に詳しい、アタシと隼人の知り合いに繋がるから」

「……っ」

「万一 “ 意中の彼 ” と連絡が取れなくて困ったら
遠慮なく頼りなさい」

「は…はい… …っ」


受け取りながらやっと返事が出来たけど
同時に、込み上げていた感情が爆発する。


「!? ~~なに泣いてんのヨ!」


アンジー様がギョッとした顔で眼を見開いた。


「どこか痛いのか!?」
「ち、違…っ ごめんなさ…」
「え!?」

「嬉しくて……っ」


── 七瀬隼人のマネージャーなら

いつ誰に見つかってバレるかもしれない、この場所に
本人を連れてきたくなかったはずだ

私なんかに構うヒマなんて絶対にないはずだ


それなのに
航空券以外にも、こんなにもたくさん、私の為に……


「どんな言葉で
どれだけの感謝をお伝えしたらいいか、分かりません」

「……!」

「隼人さん、アンジーさん。
本当に、本当に……ありがとうございます」




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