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ハツコイ♥アゲイン
第14章 伝えたい想い
頭を下げてから、ゆっくり体を起こすと
「っっか~~!!
立花彰の女版、恐っろしいワァァ!!」
「……!」
「このアタシをキュンとさせるんじゃないわヨ!」
額を手で押さえて、天を仰いだアンジー様が叫ぶ。
その後ろに立つ隼人様も、微笑んでくれているように見えた。
「アンタ名前は!」
「く、くるみ です」
「立花胡桃ネ!」
「は、はい…」
「よく聞きなさい!」
私の両肩をガシッと掴んで
彼女は大きく息を吸うと、私を真っすぐ見つめた。
「覚悟を決めたなら、もう泣くな!」
「……!」
「挑戦に、大きいも小さいも無い。
アンタにとって大事なことなら、顔上げて胸張っていけ!」
「……っ」
「気持ちを強く持って……頑張れ!!」
くるっと体を回されて、背中を押された。
「〜〜っ」
搭乗ゲートに向かう足を、一歩踏み出す。
もう一歩、その歩幅を広げていく。
「変な奴についていかないのヨ!」
「……はいっ」
「なんかあったら電話するのヨ!」
「はい!」
「困ったら…」
「アンジー。もういいから」
アンジー様の見送りと、隼人様の笑い声
しっかりと背中に受け止めて、私は走り出した。