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ハツコイ♥アゲイン
第4章 DO・ストライク
「……に、日本酒…?」
「飲めるなら付き合えよ。
辛口と甘口どっちがいい?」
「え!? え、えっと……甘い、方?」
「冷酒にすっか」
「う、う、うん?」
この人は淡々と話すのに、私は一体何に対してこんなに焦ってるんだろう。
「わ、分からないから、任せる……」
……本気で、このドキドキをどうにかリセットできないかな。
心臓がもつ気がしないんだけど……
「2つで」
店員を呼んで、彼がメニューを指差しながら注文したのは
“ 出品大吟醸 十年古酒 くどき上手 ”
……口説き上手って……
これからどんな誘導が始まるんだ?
私、この男に再び口説き落とされるのか?
ドキドキどころか、バクバクと更に進化する鼓動。
無意識で逆側に持っていた箸を、なんとか右手に持ち変えると
「………!」
メニューをテーブルの端に置いた彼が、じっと私を見つめていた。