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ハツコイ♥アゲイン
第4章 DO・ストライク
─── お願い、行かないで。
もう一度私の手を取って、抱きしめて
ずっと傍にいるからって約束してよ
嘘でもいいから ───
“ 嘘は好きじゃねぇんだよ ”
「……あの、お2人さん」
意を決して、恐る恐る声を発したんだと思う。
完全に過去にフラッシュバックしていた脳内が、幹事の彼の声で現実に引き戻された。
「胡桃、大丈夫?」
「……え!?」
「えって……汗凄いよ?」
ぐるっと首を右側に回すと
梓がハンドバッグからハンカチを取り出して、私に差し出してくれていた。
全員がこっちに体を向けて注目している。
や、やばい。
変な空気作っちゃったよ、どうしよう。
「あ、……っ えっと…
……!」
私が1人でうろたえている間に、陽向がパッと手を離した。
「………」
……全然関係ないし、今更、だけど
その左手の薬指に指輪、……無い。
飲み会に参加してきたってことは
……まだ、独身?