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第5章 意地悪な、キス

そのままそっと眠りにつくハルを見て鞄を置いた姫紗。２度目となるハルの部屋。初めの時とは少し気持ちも落ち着いていた。

「相変わらず…きれいな部屋…」

寝室からでてリビングにでると体温計と薬が出ていた。そのまま上着を脱いで鞄をおくと体温計をもってハルの元に戻る。

「体温測る…だけだから」

そういいながら胸元のボタンを外して体温計を差し入れた。ピピッと言う音と同時に抜くと驚く体温が表示されていた。

「39.5℃って…これで撮影してたの？……」

そう呟くとハンカチを再度濡らして額に乗せる。タオルを使っては出てくる汗を拭く。

「着替えは無理だし」