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ドラスティックな恋をして
第4章 会いに・・行こう

「そうなの・・私てっきり・・でもどうして結婚しなかったんですか?」
「その前にまずは自己紹介ね、オレは吉本昌宏。あなたは?」
確かに、名前もわからないような相手に根掘り葉掘り聞かれても
気持ちよくは答えられない。
依子は再び頭を下げた。
「失礼しました、私は西原依子と申します」
「依子さん、ね。これでもう熟女と呼ばれなくてすむね、依子さん」
吉本昌宏の言葉の運びはなめらかで、自然に相手を引き込むような雰囲気を持っている。
気をつけないと、余計な事までしゃべってしまいそうだなと身を引き締めた。
そのくせ依子は、この男がずっと独身でいることの訳を知りたいと思った。
女にありがちなズルさ。
自分の事は言わないけど相手の事は知りたい・・
「で・・吉本さん、どうして結婚しなかったんですか?あなたモテそうだけど」
一口大のサンドウィッチを口に押し込みながら依子に視線をよこす、昌宏の
子供の様な表情に母性はチクリと刺激された。

