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パズル Ⅱ
第12章 煩悶
「今日、高校の学祭で美桜ちゃんに会ったよ」

夕方、昌希に話しかけられた。
俺は高校までは地元の公立を出て、大学だけが国立に行ける成績がなくて私学だったけど、昌希は頭が良くて学年トップクラスの成績だったから、中学から私学の授業料が優遇されてる所謂特待生で。大学も他校を受験して合格することを条件に返済なしの奨学金が出ているらしい。頭がいいってのはイロイロ得する事もあるんだな、と初めて知った。
でも本人はバスケも好きで、中学からずっと部活もしてる。

一時、中学の頃、あまりにも俺や父さんと似てないことを不思議に思ったみたいで、所謂反抗期というか、荒れかけた時もあったけど、元が真面目だし、飲み込みも早いから、出生の事情を父さんが打ち明けたらすんなり収まった。
高校に上がる頃には、深谷さんの両親、本当の爺さん婆さんに会いたい、と言い出し、父さんが連絡を取って事情を話し、家族全員で深谷さんの墓と実家に行った。
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