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パズル Ⅱ
第14章 2月、3月
2月。バレンタインデーだ。

今は本命の彼女も居ないし、チョコも会社の義理チョコと、きよちゃんと、後は…美桜は今年もくれんのかな…

会社で連盟で貰う義理チョコは、お返しのが大変だ。
毎年下っ端に一定額が自動的に集まってきて、その予算内で女性陣にお返しを探さなきゃいけない。
去年も新入社員は女性だけだったし、今年も男では俺が一番下だ…来年あたりこの役目も誰かにバトンタッチしたい。

家に帰ると、美桜が持ってきた、というチョコがテーブルに置かれていた。

流石に高校生にもなって直接渡すって部屋で待っててくれたりは、しないんだな。
いや、何時ぞやの妄想みたいに今の姿で部屋で寝てたりしたら、今の俺は間違いなく歯止めが利かない。

「美桜ちゃんの手作りだってよ?」

手作り、ね…
どうせあの糟谷とかいうヤツに作った余りをおじさんとシェアしたんだろうな…

「きよちゃん、食べていいよ」

「ダメよ!女のコが折角手作りしてくれたチョコをそんな風に扱っちゃ!」

きよちゃんに怒られた。
へいへい…
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