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パズル Ⅱ
第14章 2月、3月
3月初旬の週末、会社のお返しを買いに行った。
予算は1人当たり1,500円。

前に来客から貰って、評判が良かった店の焼き菓子セットにした。

百貨店はどこもホワイトデーギフトを打ち出してて、すごいヒト。皆メモを片手に値段とにらめっこしながら商品選びに余念がない。

お返しの箱は8セット。結構大きな紙袋だ。
コレは朝の通勤ラッシュ時に持って乗るのは自殺行為だな。今日このまま会社に行って置いてこよう。

紙袋を持ったまま、1Fのアクセサリー売り場を覗く。

美桜に、何時までもハンカチってわけにもいかないし、ネックレスかなんか、買ってもいいよな…

小さい花のモチーフがついた、ネックレスがあった。
じっと見てると、

「プレゼントですか?」

と店員に声をかけられる。

「え、えぇ、まぁ…」

「ご予算はお幾ら程を予定しておられますか?」

「え…っと、あ、考えてないんですが、あんまり高くない方が…」
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