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パズル Ⅱ
第15章 転機
東京での仕事は忙しかった。

上限一杯まで残業して何とか決算は乗り越え、落ち着いたとはいっても、まだ人手が足りてないのは明らかで。

皆俺の到着を待ちわびて、歓迎ムードだったのが救いだった。
ただ、事務所からのら最寄り駅は呑み屋が多いのに、疲れすぎて歓迎会する余力もない、と言われたのは少し残念だったが…

ゴミ箱の中の栄養ドリンクの空き瓶と、冷蔵庫に残った課長の差し入れの栄養ドリンクのストックが戦場を生々しく物語る。

本社と支店で多少違いはあるとはいえ、使ってるシステムは同じだし、基本的にやる事は一緒だから、仕事に苦はなかった。

自分ではバリバリ関西弁で話してたつもりはないのに、東京にきてしまうと自分は関西人だったんだと思い知る。

まぁ今日日関西の人間は全員面白い、とか、誰でも漫才が出来るなんて思ってるやつもいないとは思うけど、自然と話にオチを求めてしまうのはどうやら関西人の性らしいと知った。
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