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第17章 卒業

気付けば東京に来て2年。

仕事が忙しかったのと、初めての独り暮らしやら何やら刺激が多かったってのもあるんだろう。何だかあっという間だった。

帰省した時に美桜と顔を合わせると、やっぱ可愛い。
離れている間は、会いたくなるからできるだけ連絡を取らないようにした。年二回の帰省は、カウントダウンだと思って、ひとつずつネックレスのチャームをプレゼントした。

そして、3月。

月末には東京から離れ、4月からは大阪に戻る予定になっていた。
年度末に向け、少しずつ仕事も増えてきた週末。
帰宅したのが夜9時頃…

マンションのエントランスに入ろうと、ポケットから鍵を取り出した時。

「晃一くん！」

いきなりスーツの裾を引っ張られ、驚いて振り向く。

そこに居たのは…



ー 美桜…