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パズル Ⅱ
第1章 俺の家族
「ただいまぁ〜」

いつものように学校から帰って家に入る。

「晃一くん、お帰りなさい」

「ただいま、きよちゃん」

迎えてくれたのは母。
母さんなんだけど、俺は小さい時からきよちゃんと呼んでいる。

きよちゃんは、俺を産んだ人ではない。
俺を産んだ母さんは、俺が赤ん坊の頃事故で亡くなったんだそうだ。写真でしか見たことないから、亡くなったと言われても他人事でしかない。
それを知ったのは10歳の時。
言われてみれば、小さい時はよく爺ちゃん婆ちゃんの家に行ってて、俺は婆ちゃん子だった気がする。婆ちゃんの家でご飯食べて、婆ちゃんと風呂に入って寝たはずなのに、朝起きたら自分の家で、父さんの隣に寝てる、てことがよくあった。

朝は父さんと保育園に行くけど、迎えに来てくれるのは、だいたい婆ちゃんで、偶に隣のおばちゃん。
弁当の日にはみんなキレイな弁当を持ってくるのに、俺の弁当は父さんが作った黄色と茶色の弁当だった。
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