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パズル Ⅱ
第1章 俺の家族
でも、きよちゃんが毎日迎えに来てくれるようになって、婆ちゃんの家には偶に行くくらいになった。

そのうち、きよちゃんが、新しいお母さんになった、と言われて。俺にとってのお母さんは、保育園に他の子を迎えに来る、ばあちゃんより若いヒト、くらいの認識しかなくて。お母さんというものをよく分かってなかったから、ふぅん。くらいにしか思ってなかった気がする。

きよちゃんは優しくて好きだったし、ずっと一緒に居られるのは嬉しかった。

きよちゃんのお腹がだんだん大きくなっていって、赤ちゃんが生まれた。弟だと言われて、それも嬉しかった。
当然俺もそうやってきよちゃんが産んでくれたんだと思ってた。

俺が事実を知るキッカケになったのは、小学校4年の時。
参観日とか、親が学校に来るイベントで、周りのお母さんに比べて、きよちゃんは明らかに若かった。でも実際きよちゃんの歳とかも知らないし、気にしたことなかったけど。寧ろ、若くてキレイなお母さんというのは、ステイタスみたいに感じていた。

ウチではずっときよちゃんと呼んでいたけど、1年の時の作文で母親のことを名前で呼ぶのはおかしい、と指摘されてから、外では母さん、と呼んでいた。
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