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パズル Ⅱ
第3章 母 朋会
「ただいま…」

「お帰り、美桜。どしたの、その顔」

泣きそうな私の顔を見て、ママが声をかけてきた。

「晃兄が…冷たい…」

「晃一くんが?何か言われたの?」

ママはゴハンを作ってる途中で、エプロンをつけたままだったけど、私の横に座って話を聞いてくれる。

「調理実習で作ったクッキー、あげようと思って持って行ったのに、遅くて、そのままベッドで寝ちゃって、起きたら帰ってきてて。でも、あんまり喋ってないのに帰れって怒られた…」

「ソレあんたが勝手に部屋で寝てたからビックリしただけじゃないの?」

「多分そんなことないと思うけど…ただいまのチュウしてって言ったら帰れッ!って言われて…」

「そんなこと言うからよ…ただいまのキスなんてしてもらったことないでしょ?」

クスクス笑いながら否定されたのが悔しくて、私はぷぅっと頬を膨らませた。

ママは笑いながら人差し指でむぃっと膨れた頬を押してくる。ぶー、と口から空気が漏れた。
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