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パズル Ⅱ
第4章 交錯する想い
晃兄は目を丸くして、階段を上りながら、
「朋ちゃんのクッキーかぁ…懐かしいなぁ…ありがと、美桜。でも、前のも美味かったよ」
「嘘‼︎硬くて苦くて美味しくなかったよ‼︎」
「うん、でも、美桜が作ったと思って食べたら、その気持ちがね、美味かった。」
部屋に入って、晃兄はクシャ、と髪を撫でてくれる。
わしゃわしゃ撫でられたらセットが崩れちゃうのに…でもすごく嬉しい。
「晃兄…」
私は晃兄に抱き着いた。
「ぅぐっ…」
晃兄が変な声を出す。
きょとんと上を見上げると、
「いや…今、鳩尾にな…頭が入ったから…」
「ごめんなさい…」
「いや、いいけど。」
晃兄はそう言って笑うけど、私のテンションは一気に下がる。
私と晃兄の身長差。私の頭は晃兄の胸の下。大人と子供だ…
せめてもたれかかった時に肩に頭が行くくらいにはなりたい…胸に顔を埋めるくらいになりたいなぁ…
「朋ちゃんのクッキーかぁ…懐かしいなぁ…ありがと、美桜。でも、前のも美味かったよ」
「嘘‼︎硬くて苦くて美味しくなかったよ‼︎」
「うん、でも、美桜が作ったと思って食べたら、その気持ちがね、美味かった。」
部屋に入って、晃兄はクシャ、と髪を撫でてくれる。
わしゃわしゃ撫でられたらセットが崩れちゃうのに…でもすごく嬉しい。
「晃兄…」
私は晃兄に抱き着いた。
「ぅぐっ…」
晃兄が変な声を出す。
きょとんと上を見上げると、
「いや…今、鳩尾にな…頭が入ったから…」
「ごめんなさい…」
「いや、いいけど。」
晃兄はそう言って笑うけど、私のテンションは一気に下がる。
私と晃兄の身長差。私の頭は晃兄の胸の下。大人と子供だ…
せめてもたれかかった時に肩に頭が行くくらいにはなりたい…胸に顔を埋めるくらいになりたいなぁ…