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パズル Ⅱ
第7章 自覚
完全に肩を覆う長さのセミロングの髪が枕に広がる姿と、相変わらず無防備な寝顔にドキドキしながら、いつか、誰かにこんな姿を晒して抱かれる日が来るのだろう、そしてそれも、決して遠い未来ではないと思うと、胸が締め付けられるような思いがした。

前は微笑ましいと感じた美桜の寝顔に、こんなに胸が苦しくなるなんて思いもしなかった。

この気持ちの正体が何なのか、気づいてはいけない。
違う。
だって9歳も離れてる。

相手はまだ、中学校にも入ってない。
自分はもう成人もしていて、来年には社会人になろうという歳の男が、そんな想いを抱くことなんて許されない。

それは、罪。

大学で、晃一は法学部だから、法律に関しては一通り学んだ。

淫行罪に関しても知っている。
大部分が、親の承諾があれば、とか、本人の合意があれば、とかのグレーゾーンであることも。
でもそのグレーゾーンに、モラルは充分抵触する。
法律に抵触しなくても、世間から白い目で見られるような行いはできないし、するべきじゃない。
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