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パズル Ⅱ
第9章 夏祭
そして、夏。
8月アタマの土曜日。
きよちゃんに頼まれて夕方庭の植木に水をやっていると、隣の家から美桜が出てきた。
玄関先まで朋ちゃんが出てきてなにやらもめている。
美桜は、浴衣を着ていた。
あぁ、そういや、今日は花火大会か…
「夜遅くなるんだから帰りは駅までパパに迎えに行ってもらうから絶対に着く時間知らせるのよ?」
「わかってるってば!」
美桜ももう中学生だし、友達と一緒に見るなら親がしゃしゃり出てきたら困る…だろうな。
けど、朋ちゃんやおじさんの心配も尤もだ…
俺はホースの水を止め、声を掛けた。
「美桜、花火、友達と行くのか?」
「晃兄!そうだよ!」
「俺、予定ないし、行きと帰り一緒に行ってやろうか?」
「え?」
「帰り遅くなるだろうし、人も多いから、危ないだろ。俺がついてけば、帰りも迎えに来なくても大丈夫だからおじさんもビール飲めるよ、朋ちゃん」
「晃一くん、それで大丈夫?」
8月アタマの土曜日。
きよちゃんに頼まれて夕方庭の植木に水をやっていると、隣の家から美桜が出てきた。
玄関先まで朋ちゃんが出てきてなにやらもめている。
美桜は、浴衣を着ていた。
あぁ、そういや、今日は花火大会か…
「夜遅くなるんだから帰りは駅までパパに迎えに行ってもらうから絶対に着く時間知らせるのよ?」
「わかってるってば!」
美桜ももう中学生だし、友達と一緒に見るなら親がしゃしゃり出てきたら困る…だろうな。
けど、朋ちゃんやおじさんの心配も尤もだ…
俺はホースの水を止め、声を掛けた。
「美桜、花火、友達と行くのか?」
「晃兄!そうだよ!」
「俺、予定ないし、行きと帰り一緒に行ってやろうか?」
「え?」
「帰り遅くなるだろうし、人も多いから、危ないだろ。俺がついてけば、帰りも迎えに来なくても大丈夫だからおじさんもビール飲めるよ、朋ちゃん」
「晃一くん、それで大丈夫?」