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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第7章 休日の小悪魔
中に入ってすぐの店で、彼は店頭の商品を手に取っていた。
何を見ているの?
近付いたところ、どうやら…メガネ。
「どれが似合うと思いますか?」
彼は手にしたそれを試着してこちらに振り向いた。
どうもこうも、私に聞かないでよ。
「何? メガネを買いたいの?」
「たまたま見付けただけですけど、買うのもありかと思いました」
「普段はコンタクト?」
「裸眼ですよ。視力はいいほうです」
なら、いらないじゃない。
「どうやら僕は先輩から、軽い男だと決めつけられているようなので…。メガネを使って知的で落ち着いた男になろうかと」
「そーいう問題じゃないと思うわ」
「そー言わずに。選ぶのを手伝ってください」
「なんで私が…っ」
「先輩の好みでないと、そもそもの意味がないからですよ」
そして二つ目をかけた顔を、私に見せるように向けてくる。
…嫌よ。
なんで私が彼のメガネのチョイスを任されなきゃいけないのよ。それこそ浮かれた幸せカップルのするようなことじゃない。