この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第7章 休日の小悪魔
──
それから私達は20分ほどだろうか…バスに乗り、海の近くに構える大型アウトレットモールに来ていた。
石畳( イシダタミ )模様のタイル道は、たくさんの客でこみ合っている。
海辺の工場をイメージしたカラフルな建物。
シンボルである観覧車。
ファミリー層をターゲットにしたこの場所は、休日ともなればなかなかの賑わいだ。
今も私の前には、母親に手を引かれながらソフトクリームを食べる女の子。両手に買い物袋をさげた父親が歩いていた。
こういう幸せな構図を見せられると
今の自分の場違いさに気付くのよね。
率先して建物の中に入って行った葉川くんを追いかけて、私はそんな親子の間を早足ですり抜ける。