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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第14章 消去と諦め
…と、ここまで教えてから、これは本当に言う必要がなかったのではと思い至る。
どう考えても葉川くんに無関係だし。
元カレとのうだうだを他の男に見せるなんて…( しかも同じベッドで起きた相手に )、かなり痛い女だ。
....
「──…僕が消しましょうか」
「え…?」
今、なんて……?
振り返りそうになった私を
片腕で抱き寄せた葉川くんはもう一方の手で、私の手を包むようにして掲げたスマホを持った。
「この連絡先、先輩の代わりに消しましょうか」
「…っ、葉川くんが?」
「もちろん、先輩が許してくれるならですが」
ちょっと整理が追い付かなかった。
話をするのも不適切な相手である葉川くんなのに
…葉川くんが、啓輔の連絡先を消す?
“ そんなの葉川くんに頼めるわけない ”
咄嗟に断ろうとした
──なのに後ろから私に回された腕が
ギュっ..
私を、強く包み込んだ。