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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第15章 ドレスコード
「ドレスのことです。どうするんですか?」
「ドレス?」
「買いに行くなら僕もご一緒したいです」
「…ああ。祝賀パーティーに着ていく服?」
ドレスと言われて解読に少し困った私だが、ああ…なるほどとすぐに理解に至った。
葉川くんが一緒に買いに行くとか、それについてはスルーの方向で。
レストランディナーのドレスコード。
スーツはやめろと藤堂さんが言っていたから、ビジネスフォーマルではないのでしょうね。
こちらはゲストなのだし、セミフォーマルぐらいのドレスが適当だろう。
「おあいにくさま。スーツ以外の礼装だってちゃんと持っているわ」
「…意外ですね」
「社会人なんだから当たり前よ」
「ごめんなさい。スカート姿の先輩が想像できなかったもので」
「…仕事に来てこないだけ」
明後日に着ていくドレスを持っていることを伝えると、彼は僅かに…残念そうに
ふっと笑って、共同デスクにパソコンを置いた。
そんな顔をされたところで私には反応のしようがないのに。