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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第17章 家族ほど面倒なものはありません


「君が意外と負けず嫌いだったのはおいといて…、一番可哀想なのは、付き合わされた君の脚ね」

「…ッ…──ぅ…!!」

「私のハイヒールをあれだけ酷評しておいて、他人のこと言える立場?」

「せ…んぱい、…っ…けっこう痛いです」

「当たり前よ痛くしてるから」


私の親指は彼のふくらはぎをグリグリと容赦しない。

素人のマッサージは注意が必要らしいけど、いちおう私も動画でやり方を学んだことがある。

前の彼氏──啓輔( ケイスケ )が、営業で歩き疲れた日に一度だけやってあげたから。

ま、その時も

指圧が強すぎて途中でストップされたわ。


「ほぐしておかないと筋肉痛で歩けなくなるわよ。それこそ本当はストレッチとかのほうがいいんでしょうけど……」

「……っ」

「とにかく我慢して」

「はい…」


何にしても、悶える一歩手前の彼を見るのも悪くない。

プライド高そうだから動かずじっと堪えてるけど、指の力加減ひとつで肩がビクッと反応してくれるから面白い。

私に加虐趣味はない筈だけどね。


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