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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第17章 家族ほど面倒なものはありません
「僕はどちらかと言うと…っ…、先輩の身体をほぐしたいですね。すみから、すみまで」
「はいはい」
「冗談だと思ってます?」
「思ってないけど…」
また生意気なことを言う…
そんな彼の強張った筋肉を、若干の悪意も込めて強く押す。
「──ッ…!!」
「今は大人しくしてたほうが良いんじゃない?」
ふぅん。やっぱり面白いかも。
葉川くんがいつになく弱っていて新鮮だ。
普段の余裕綽々な彼とのギャップがあって、たまにはこういうのも良いかもしれない。なんて、マラソンに連れ出してきた藤堂さんにミジンコほどの感謝を贈りたくなる。
「こんなになるまで無理するなんて……ハァ、君らしくない。それこそ冗談めかしているわ」
「…その発言は、僕がどういう男かを誤解していると思いますけど」
「……」