この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第17章 家族ほど面倒なものはありません
“ 誤解だって言うんなら、解いてみてよ ”
感情的になっている私が、格好悪いことは自覚している。
三十路手前にもなって恋愛どうこうに感情的になるなんて思っていなかったし
だからこそ…
私はずっと、彼の言動を頭の中でぐるぐると考えるだけで。彼は私に本気じゃないという結論で、自己完結していた。
「弁解しないの?」
「先輩は…、─…ッ、どうして今さら、それを僕に聞こうと?」
ただ " あれ " を見た日から、思うことがある。
私は葉川くんを誤解しているだけで、本当の彼を知らないんじゃないのかって…。
「それは──…見たからよ」
「何をですか」
「君が藤堂さんに渡した、ポートフォリオ」