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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第18章 独占欲
息を吐き出した拍子に舌も入ってくる。
「は ぁ‥ッ」
舌と一緒に絡まる唾液が糸引いて、私と彼の下唇を繋いだ。
積もる情欲と息継ぎの絶妙な掛け合い──。
あっという間に意識は淵の中。
何度も厭らしい関係を重ねてきたのに…思えば唇へのキスは久しぶりで
こうして互いに繋がったことと同じ様に、私達にとっては特別だった。
「‥ン……!! ……ハァ、ハ──…ァっ‥…ッ、あ…!!」
「………ハァ、ん、……ハァ……っ」
私もようやく気付いてきたわ。
“ 私達は……お互いに不器用だったから ”
器用なふりをしていただけで、本当はとても不器用だったのよね。
不器用な私達の間に、もし違いがあるとすれば
それは──彼はいつでも自分に素直だったこと。
思ったままを言葉に出して、したいままを行動してきた。…葉川くんは初めからそういう男( ヒト )だったのよね。
それに比べて私は真逆。
彼の言動を受け止められず、自分を軽蔑して、本心とは逆の言葉でかわしてきた。