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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第19章 優先席は彼の席
「平日に一緒にランチだなんて、職場が同じ特権フル活用じゃないですか! いいなぁ」
「断ったわ」
「ええ!? …ああそっかわたし邪魔ですよねそりゃそうですよねごめんなさいっ」
「邪魔なんかじゃあ…っ」
「わたしはいいんです。彼とお付き合いを始めたことを季里さんに報告したかっただけなんで!」
「穂花? どこ行く気?」
「邪魔者は消えまーす♪」
「ちょッ…」
入店早々で席を立った穂花。
気を遣わせたてしまったらしい。私のミスだ。
慌てて引き留めると…
「季里さん、ダメ…ですよ」
不意に、ほんの少しだけ、真剣な表情で穂花が口を開いた。
「今度こそ、ちゃんと彼氏を優先しなきゃ」
「……」
「別に仕事を犠牲にしろって意味じゃないですよ。ただこうやって……たまーに、ちょっとした無理をして相手に合わせるんです」
「無理……」
「そうしないと相手に気持ちが伝わらなくなって不安にさせちゃいますよ。最近の男ってみんな、多かれ少なかれ女々しいところあるんですから」
「そういう、ものなの?」
「そういうものです!」
「わ、わかったわ…」
「はいっ」