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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第21章 終章 ~ この身勝手な小悪魔と
「…私が辞めた後、この事務所はやっていけるんですか」
「うーん。…なんとかなる…だろ」
「フっ…またその台詞。藤堂さんがそれを言う時は、なんとかならないケースのほうが多いですよ?」
「心配しなくてもインターンの募集をかける。知り合いの教授達にも相談して、優秀な人材も捕まえるさ」
「葉川くんみたいな?」
「彼は間違いなく優秀だが……、俺にとっちゃ疫病神でもあるからなぁ」
「ああ…─フフ、そうですね」
疫病神──それは正しい形容かもしれない。
私は小悪魔と名付けたけれど。
私の心を掻き回すだけじゃ飽きたらず、入ったばかりのこの事務所にまで変革をもたらしたのだから。
ホント……たいした男よ、君は。
──
「ただいま戻りました」
私と藤堂さんが笑い合っているところへ、疫病神、その張本人が帰ってきた。