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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第6章 後輩くんの挑戦状
「おはようございます」
「…ハァ、おはよう」
彼氏でもない男と共有するこの瞬間のほうが、よっぽど異常かもしれないけれど。
「何か言いましたか?」
「何も言っていないわ」
「珈琲飲みますか?」
「……ありがとう」
カウンターキッチンに立っていた " 彼氏でもない男 " が、朝の挨拶を優雅にしながら姿を見せた。
私は布団をたぐり寄せながら半身を起こして、運ばれてきたカップに手を伸ばす。
襟元がざっくりとあいた長袖シャツを着た彼は、髪が少し湿っていた。
「シャワー浴びたの?」
「はい。先輩はぐっすりお眠りだったので、その間に」
「お陰さまでね…」
ということは当然、寝顔も見られたってことか。
なんだか癪だけど…。