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すべての生き物に愛を求めて
第4章 森の主
椅子に座らせ、リクライニングにして、先ずは髪の毛を洗っていく。
お湯を出し、ゆっくりとフレイアの頭にかけてゆくと、自然と頬が緩んだ。

シャンプーを手に取り、少し泡立ててから頭皮に揉み込んでゆく。
因みに香りは私が好きなカモミールにした。


「良い香りじゃ。先程の果実とは違った甘酸っぱさがあるな。」


すっかり安心して身を委ねている姿を見ていると、何だかこちらが幸せになってきますね。


「私の好きな香草でカモミールっていうんですよ。もし良かったらここに植えていきますか?
雑草みたいなものなので直ぐに増えていくと思います。」


「そうじゃの、そうしてくれ。」


会話を楽しみながら頭皮に指圧をしてゆく。
ふと気になって、あの事を聞いてみた。


「フレイアはまだつがいになった事が無いと聞きましたが、何故ですか?」


「うむ、そのことか。
大体が妾より弱いと言うのがまず一つじゃ。
咆哮の一つや2つで尻尾巻いて逃げるような小童っぱは論外じゃしの。」


「ははっ。貴女にかかればドラゴンも形無しですね。」


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