この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【マスクド彼女・序】
第5章 四日目・五日目【表側の景色と裏側の闇】
×一さん >まあ、僕の話は置いておくことにして、
×一さん >顔ナシさんの具体的な悩みを伺いましょうか。
顔ナシさん >はい。それは割と明確で―
顔ナシさん >「彼」が私に興味があるのか、という一点に尽きます。
×一さん >経緯は全く不明だけども、
×一さん >少なくとも密室(?)に二人、という状況はあるわけですよね。
×一さん >顔ナシさんにしたって、彼から何か感じるものがあるのでは?
顔ナシさん >感じることとは例えば、どのような?
×一さん >彼の言動や行為から、気持ちを窺えないかということです。
顔ナシさん >行為という意味では、寧ろ失望を覚えたことがありますが。
×一さん >それは一体?
顔ナシさん >目の前で裸になろうとした私を、彼が止めています。
×一さん >えっと…顔ナシさんって、随分と大胆ですね…
顔ナシさん >そんなことはないのです
顔ナシさん >申し上げたように、私にそういった経験は皆無
顔ナシさん >私としても、それは必死でしたので
×一さん >それは失礼。