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【マスクド彼女・序】
第5章 四日目・五日目【表側の景色と裏側の闇】
×一さん >状況が今一つ呑み込めてはいませんが、
×一さん >それは彼が、貴女を大事に想ってのことでは?
顔ナシさん >契約上それはそうかもしれませんが、ここで一つ質問
×一さん >はあ…?
顔ナシさん >一般的に男性というものは、半裸の女性の前にして―
顔ナシさん >どの程度の自制が利くものなのでしょうか?
×一さん >それは…個人差があるかと…
顔ナシさん >では、×一さんの場合はどうでしょう
顔ナシさん >裸になろうとする女性を前にして、欲望を押さえられますか?
×一さん >いや、やはり一概には。相手にもよりますし。
顔ナシさん >それはつまり、その相手への好意の有無?
×一さん >まあ…当然それは重要な要素でしょうね。
顔ナシさん >では、手を出されなかった私は
顔ナシさん >「彼」にとって、その様な対象ではなかった―と?
×一さん >いやいや、そうは言ってませんよ。さっきも言いましたが、
×一さん >顔ナシさんのことが大事だからこそ、という可能性があります。
顔ナシさん >ですが、私としては
×一さん >?
顔ナシさん >「彼」と関係を結ぶことを急ぐ必要があるのです。