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【マスクド彼女・序】
第5章 四日目・五日目【表側の景色と裏側の闇】
※ ※
奇妙な契約の元に、唯との時間を過ごすようになってから、既に四日目の夜。
「……」
正直はいかんともし難いその暇をベッドの上にて、味気ない白地の天井を見つめることで潰している。他にすることもなく眠くなるまでは、そうして考え事をするより他に仕方がないのだ。
そして、思い出したようにして、ふと呟く。
「今日も……なんだか、つれなかったな……」
それは、こうしてロックドルームに戻る前。エデンにおいて唯との時間を過ごして感じた、率直な想いだった。
それは特に何事も無く意味もなく、只々、遊技に興じただけの一日。最初の二日間くらいに比べれば、随分と素っ気なく感じてしまうのも無理はなかった。
唯は物静かであり、時折何か言いたげにも思えたが、例によってマスクにより覆われたっ素顔(?)は、それ以上の何かを伝えようとはしてくれない。