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縄の記憶
第2章 転
ついにお尚様のごつごつした指先が、わたくしの女の裂け目をなぞりました。その瞬間、全身を雷が通り抜けたように震えが走りました。
勿論生娘ではございませんが、夫以外の殿方には触られたことのない身。しかも夫とのまぐあいは月に1度程。熟れた三十路の身体はいとも簡単に快感を得てしまいました。

「まだ裂け目を確かめただけなのに、もう汁があふれおる」

誠にそのとおりでございます。陰は既にねっとりとした生暖かいものをこぼし、熱く固いものの侵入を望んでおりました。

「お尚様、後生でございます。わたくしの中をお慰めくださいませ」
「おや、これは。両替商の奥方とはこんなに淫らなものか?」

お尚様はお優しそうな目のまま、口元だけ歪めてそうおっしゃいます。わたくしは恥ずかしさを心の奥に沈め、精一杯懇願しました。

「お願い致します。わたくし中をお慰めください」
わたくしはそういいながら大きく両の腿を広げ、さらに自身の花弁を両手で広げました。
「そうか。そこまで請われてはな」

次の瞬間、枯れた指先が泉に突き刺さりました。
「あああああああっ」
わたくしは恥ずかしさを忘れ、腰を浮かせてしまいました。
「おやおや、たった一本の指先だけで達してしまうのかい?」

その指は深く挿入され、中で大きく円を描きます。既に溢れている泉からは、ぐちゃぐちゃといやらしい音がし、雌の芳香を放っております。
お尚様は指の数を増やし、わたくしの陰を広げるように大きく掻き回します。

「ああああああ」
その声を合図にしたかのように、今度は親指で花芽をまさぐられました。

「あああっ。だめ…………」

わたくしは情けなく、達してしまったのです。
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