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ロッカールーム
第20章 19日目…日中…♂&♀
今朝は彼女からのメールは無かった。
諦めたのかな。昨日の仕打ちで僕が満足したと思ったかな。

それならそれでいい。
無理矢理脅して主従関係を結ぶつもりはないし、彼女の秘密をバラすつもりもない。

僕の加虐体質を感じ、支配されたい自分がいると気づかなければ、主従関係は結べない。

僕は『ひな』のことなどすっかり忘れて仕事に没頭していた。


「営業課の郵便物です。」

彼女はいつも通りにやって来た。

今日は通数が少なく、剥き出しのまま郵便物が手渡された。

彼女が喋る唇を見て、僕は昨日の『ひな』のフェラの唇を思い出した。

受け取った郵便物を見ると、一番上に僕宛てのものが置かれていた。

「ありがとうございます。」

いつもの挨拶をして郵便物を机に置き、その封筒を見た。

彼女は手紙を置き去りにするつもりで、さっさと向きを変えて部屋を出ようとする。

「鈴木さん、ちょっと待って…」


逃げるように出ようとした彼女の名前を呼び止めた。

「はい。」

彼女の表情が硬い。

「ねぇ、他課の郵便物が交ざっているよ。」

そう、彼女は自分が作った手紙を郵便物の中に紛れ込ませて、僕に渡しに来たのだ。
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