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歪んだ鏡が割れる時
第1章 第一章
首を激しく振り、髪が乱れた。水滴が飛び散り、太股や尻を濡らす。

私は羞恥心を手放し、中で動き回る男の指を締め付け、その形を味わった。

服を脱ぎ捨てた男が、私の背後へと回る。
痺れの残る身体は、彼の思い通りに姿勢を変えた。

俯せた私の腰を上げさせ、太股を開く。彼の両手は尻を強く掴んで開き、蜜の滴る場所へと顔を埋めてくる。

「ううっ……あっ、はぁぁ……」

押し付けられた唇が蜜を吸い上げ、熱い震えが心の止め金を外しに掛かった。

舌先が花弁を割り、花芯に絡みついてくる。

「あぁ、あぁん……」

甘く蕩ける刺激に酔いしれたその時だった。

「っ……」

窓に何かが見えた。
四つん這いの女と、尻に顔を埋める男。

太股までのストッキングが私を下品な女に見せ、思わず顔を背けた。

あれが私達……。

視線を黒いスクリーンへと戻した。

女が膝を開き、尻を高く突き上げると、男がそこに顔をねじ込んで貪る。

きらびやかな夜景の上空に、穢れた情交が映し出されていた。

犬のように片足を上げ、動く春画に目を凝らす。

あぁ……松岡様……。

大柄で腹の弛み始めた男。それがやけに生々しく胸に迫ってくる。

妖しく微笑む女と目が合い、唇を舐めて応えた。

女の陰口は男の長い舌を食べ、指を呑み込む。見苦しく涎を垂れ流し、欲張りな喉をひくつかせる。


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