この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
お礼の時効
第9章 私と結婚してください
 聞けば自分の一年後に春季は司法試験に合格したようで、もしも同じ司法修習を受けていたなら、もっと早くに声をかけていたのかも知れない。和臣はふとそう思った。

 しかし当時の自分は目の前のことで手一杯で、余裕もない男ができることは限られている。検事として自信もついた頃だったからこそ、春季に声をかけれたのかもしれない。

 一人物思いに耽る和臣の姿に気がついた春季は、読んでいた本を置いた。

「ねえ、何を考えているの? 教えて……」

 和臣は春季を見つめ微笑んだ。

「私がどれだけ春季に夢中なのかってことをね、思い出していました」

 春季はそれを聞いた途端そっぽを向いた。恥ずかしそうに頬を染めている。和臣は春季の手を取り指をからませた。左手の薬指をつかむと、結婚指輪が光っている。その指を和臣は自分の唇に当てキスをすると、春季がそれを見てますます頬を染めた。

「……恥ずかしいわ、やめて頂戴……」

 消え入りそうな小さな声で訴える春季の顔を見ると、照れくさそうに微笑んでいた。

「奥様は照れ屋さんですね……」

 和臣は春季の体を抱き寄せて唇を重ねた。
/80ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ