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小田桐菜津子と七つの情事
第2章 二度目はクンニリングス
彼女は濡れた目で、こちらを見た。
言葉にならない、いつくもの想いが見えた。
長いこと、セックスレスだったのかもしれない。
セックスに対して興味津々だけど、勇気が持てないのかもしれない。
誰の中にも自然に備わっている性欲が、ずっと充たされなくて、切ない思いをしてたのかもしれない。
ぼくは彼女の顎に手を当てた。
愛おしい、と思った。
ぼくたちは自然にキスしていた。
甘い、彼女の唇だった。
唇を離すと、ぼくらはソファーの上で抱き合った。
互いの顔を、たがいちがいに重ね、耳をこすり合うように、タイトに抱き合った。
「リン君の嘘つき」
「うん」
「エッチなしって言ったのに」
そういう彼女の声が笑っていた。
救われた気がした。
「だって。八朔さんがイイ女すぎるから」
「言い慣れてるね、そういうセリフ」
「そんなことないよ。本当に素敵だよ」
「あたしだって、」と彼女は言った。
ぼくは黙った。
彼女は何も言わず、身体を離した。
そして、キィボードに向かった。