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小田桐菜津子と七つの情事
第2章 二度目はクンニリングス
「もしよかったら、
すこしだけ、
さわってくれない?」
Yesもnoも言わず、彼女の手を空いている左手で掴むと、そっと、そのふくらみのほうに寄せた。
彼女の手は、ぼくに引かれるまま、素直に勃起の上にかぶさると、四本の指がトランクス越しにそれを包み、そして、優しく撫でてくれた。
ぼくは彼女の髪に顔を埋めたまま、目を閉じて、そのソフトなタッチを味わった。
「っあ……」
声が漏れる。
彼女は力の加減を変えずに、ただ何度も機械的に、上下にそのふくらみを撫で回した。
不器用。
そんな失礼な言葉が浮かんだ。
いや違う。
直感的に思った。
知らないんだ。
男性の反応を見て、愛撫の仕方を調節することを、彼女はまだ知らないんだ、と思った。
とたんに、とても悪いことをしているように思えた。
無理強いしているのじゃないか、と思えた。
ぼくは彼女の手に自分の手を重ねると、「もういいよ」と静かに言った。
「約束破って、ごめんね」