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支配された惑星
第9章 クーデター
トルキオタワーの軍事基地は完全にマサヒロが掌握した。
すべての武力は無効化され、機械はただのガラクタと化す。

マザーコンピュータで管理されている軍事基地は数十年の平和を経て、形骸化され、今ではほとんどバージョンアップされておらず、ハッキングは簡単なものだった。

「よし、みな、逃げるぞ。すぐ異変に気付いたブイユがやってくる。混乱に乗じて各々が退路を開け。」

マサヒロは部下に指示を出す。よく統制が取れたチームはテキパキと逃げる準備を始めた。

「見ていろ、ブイユ・・・。妻と子の仇だ。」

マサヒロの妻子はブイユによって殺されている。
それはまさに事故だった。
街で4歳の子供がブイユとぶつかり、激昂したブイユは二人を亡き者にした。

マサヒロはそれからずっと復讐のことばかりを考えていた。

「局長は逃げないのでありますか!?」

部下の問いかけにマサヒロは小さく頷いた。


特等席で見届けてやる。
このまま、ここで。
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