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桜の季節が巡っても~追憶~
第57章 ふたりとも好き2(再編済)
「お前にも先生にも迷惑かけずに、忘れようとしてる。その努力は認めてくれよ」
-実際、そうしてきたつもりだけど?
同意を求められ、泉夏はおずおずと頷く。
その通りだ。
自分の手を引いてくれたあの日から。
自分の手を離してくれたあの日から。
彼から何も言われてない。
何もされてもない。
いつも通り。
少しも変わらず。
それ以上に。
色々思う事はあっただろうに、その一切を決して見せずにとっても優しかった。
なのに、自分ときたら。
ほんとなんて馬鹿な事を、よりによって本人に発してしまったのだろう-。
猛省する泉夏に、龍貴が言を放つ。
「あの日俺がホテルで先生に言った事、覚えてるか?『本当に欲しいものだったら、どんな事をしても手に入れる。他人《ひと》のものだろうが、奪ってでも手に入れる。だってそれ程までに大事で大切なものなら、自分のものにしないと絶対後悔するに決まってる。欲しいものがすぐ側にあるのに、指を咥えたままだなんて?』」
「…うん」
そういう類の事は確かに言っていた気がする。
泉夏が思い出したところで、龍貴は先を続ける。
-実際、そうしてきたつもりだけど?
同意を求められ、泉夏はおずおずと頷く。
その通りだ。
自分の手を引いてくれたあの日から。
自分の手を離してくれたあの日から。
彼から何も言われてない。
何もされてもない。
いつも通り。
少しも変わらず。
それ以上に。
色々思う事はあっただろうに、その一切を決して見せずにとっても優しかった。
なのに、自分ときたら。
ほんとなんて馬鹿な事を、よりによって本人に発してしまったのだろう-。
猛省する泉夏に、龍貴が言を放つ。
「あの日俺がホテルで先生に言った事、覚えてるか?『本当に欲しいものだったら、どんな事をしても手に入れる。他人《ひと》のものだろうが、奪ってでも手に入れる。だってそれ程までに大事で大切なものなら、自分のものにしないと絶対後悔するに決まってる。欲しいものがすぐ側にあるのに、指を咥えたままだなんて?』」
「…うん」
そういう類の事は確かに言っていた気がする。
泉夏が思い出したところで、龍貴は先を続ける。

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