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桜の季節が巡っても~追憶~
第59章 決断と独占の果て1(再編中)
「授業、理解出来てた?」
「…はい」
「分かってて訊いてきてたって事でいいのかな?」
「…ごめんなさい」
「別に怒ってない。確証は持てずじまいだったけど、なんとなくそうなのかなって流石の俺でも思っていたし」
項垂れた泉夏の耳に入ってきたのは、笑いの混じったそれ。

『質問も的外れではなく、寧ろ的確で。十分理解しているのに、あえて訊いてきている気がするのだが?』

理由の分からない故に『なんとなく』でしかなかった。
それが数年を経てようやく全てがひとつに繋がり、秀王は清々しささえ感じていた。
「病院から電話がきてしまったし、三十分あったかどうかの時間だった。それくらいで忙しいとか奪うとか、有り得ない。あの時も、そしていつだって、泉夏とのそういう時を迷惑とか面倒とか…『またか』なんてうんざり思った事は一度もなかった」
-本当だよ。
自分を不安気に窺う泉夏を見据えて、秀王は言い切った。
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