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桜の季節が巡っても~追憶~
第14章 デート前の波乱2
でも、口にはしたくはない。
口に出来ない代わりのように、秀王は、両腕に力を籠めた。
泉夏は思わず、手にしたままだったポーチを再び、床に落とした。
ただし、蓋はしっかりと閉まっていたので、今度は中身が四方にいってしまう事はなかった。
ないとは思うけど、また何かされる?-一瞬身構えた泉夏だったが、それはなく、ただこれ以上の密着は無理と思う位まで身体を付けられ、情熱的に抱き締められた。
今日こうやって強く抱かれるのは、二度目。
もう少しだけ、緩めてくれたらな-思うけど、言えない。
多分、自分がそうさせているから。
なんで私、こんな気持ちになってるんだろ。
先生を選んで、先生とやっと両想いになれて、泣いて喜んだのに。
先生に昨日から久々に逢えて、嬉しかったのに。
先生と初めてのデートだって、昨夜から胸躍る程、嬉しかったのに。
あの彼に、今まで、慰め目的で抱き締められた事は、他にもあったのに。
なのに-。
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