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桜の季節が巡っても~追憶~
第26章 出発前の甘い夜2
いつもと変わらぬその瞳に、泉夏は心底ほっとする。
「秀…」
そして。
そんな彼女が無意識の内に漏らした呟きに、慣れない秀王は縛られ-やはり、口を開けなくなってしまう。
昂る感情のまま、間違っても壊してしまったりしないように。
込み上げるものを堪え、柔らかな彼女の身体を抱き続けるしかない。
「私、何か-」
-しちゃったのかな。
呟く泉夏に、秀王は小さく首を振った。
「でも。さっき-」
-意地悪だって。
心配そうに呟く泉夏に、秀王は笑う。
「何もしてない。泉夏はいつでも、俺を幸せにしてくれる」
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