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桜の季節が巡っても~追憶~
第26章 出発前の甘い夜2
「…俺が泉夏にしたい事は、そう多くはない」
躊躇いながらも、秀王は言葉を紡ぐ。
「泉夏の側にいたい。泉夏に側にいて欲しい。それが俺の望みの全てだ」
そっと。
泉夏の額に自らのそれを寄せて、秀王は双眸を閉じた。
こんなに愛しくて。
こんなに安らいで。
こんなに欲しいものは他に存在しない。
「何をしたっていいだなんて嬉しい事を言われても…結局はそれに尽きる。それだけでいい」
もっとと欲しがるくせに。
でももうこれだけでいい。
矛盾してる-思うけど。
彼女の事に関しては、どんなに考えても。
どんなに解こうとしても。
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