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桜の季節が巡っても~追憶~
第26章 出発前の甘い夜2
首筋に、鎖骨に、何度もキスを落とされる。
唾液の音を立て口付けられる度に、赤い痕跡が見る間に増えてゆく。
『彼だけのもの』であると言う証が、全身に広がってゆく-。
救いを求める彼女の両脚が、シーツを幾度も掻き乱す。
更に与えられる快感に身悶えれば、白波の如く激しく波打つ。
乱れに乱れた寝台の上で、ふたりにはもう互いしか見えない。
どちらからともなく唇を寄せ、重ねた。
絡み合う舌先が、とっくに限界に達しているふたりを急かす。
これでもかとお互いの身体の中心を疼かせ-もう欲しかった。
欲しい気持ちは罪じゃない。
欲しがる気持ちは恥ずべき事じゃない。
愛してるから。
愛されてるから。
これ以上の悦びなんて、ない-。
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