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桜の季節が巡っても~追憶~
第28章 ふたりとも好き2
「龍も、先生も、どっちも好き。どっちも大切。どっちも大事。どっちも私にとっては一番だよ」
泉夏の訴えに、龍貴もやがて静かに頷いた。
「俺もお前も、先生の事も、どっちも大好きだよ。先生にお前を託した事、全く後悔してない。幸せそうなお前を見て、間違いなかったって思ってる。そもそもお前が幸せじゃないと、俺が困る。なんの為にあいつに譲ってやったのか分かんなくなるだろ」
「…うん」
「だから間違ってもお前や先生に、俺に悪いなんて思って欲しくない。俺が自分でいいと思って決めた事だ。それを誰にも何も言わせない。俺は全然かわいそうなんかじゃない。…まさかそんな事、お前らが思ってはいないだろうけど?」
-念の為の確認だ。
自分の頬を拭ってくれる彼から、泉夏は目を離せない。
「後悔はしてない。ただ忘れるにはもうちょっとかな。今更お前らの間に入ろうなんて思ってないし、お前の事をどうこうしようとも勿論思ってない。そのうちひとりでどうにかするから、もう少しだけ時間が欲しい。俺の願いはそれくらいだ」
-後はお前達がずっと幸せならそれでいい。
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