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桜の季節が巡っても~追憶~
第28章 ふたりとも好き2
「…お、思ってない」
「なら、泣きやめ」
速攻で命じられ、泉夏はなんとしてでも黙るしかない。
奥歯を噛み締め、なんとか耐える。
「やれば出来るじゃん」
その様子に、龍貴は笑った。
「龍が…脅す、から…っ」
「何度も人聞き悪い事を言うな。いつもまでも泣き続けてるお前が悪い。泣きたいのは俺の方だってのに」
「泣きたい…龍が…?」
意外なひとことを告げられて、泉夏の涙は自然にストップする。
自分の答えを待つ泉夏の瞳に、龍貴は応える。
「そりゃそうだ。彼氏とののろけ話は…まあ、これは大体は微笑ましく聞いてたよ。胸に刺さるものが全くなかったかと言ったら、それは嘘になるかもだけど。…まあ、それは別にいい。問題は-」
龍貴の双眸が泉夏を離さない。
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