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第8章 シーン8

　大輔と入口で入会の手続きを取って中に入ると、スタッフの一人が店内の案内と基本的なルールを説明してくれた。

　緊張で周囲の状況や店内の丁度に目を配る余裕がないのが自分で分かる。

　スタッフの説明は、特に注意事項として相手の女性に対しては嫌がることを決してしないことと、意に副わない場合ははっきりと断ること、相手がしつこいようであれば遠慮なくスタッフを呼んで欲しいと繰り返し念押しされた。

　これだけ言われると言う事は、やはり嫌なことを強要したりセックスを強要する相手がいると言う事だろうと思った。

　もし、嫌がるのにセックスを求められたら大輔はちゃんと守ってくれるだろうか？

　あたしはかなり緊張している。

　ここに入店した時から、緊張し続けだった。

　店内は薄暗く、カウンターバーやサロン風のコーナーがあってそれなりに人がたむろしている。

　奥にはカップルのための個室やステージがあったりするらしい。