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水流金魚
第2章 金魚の移り気

それは出逢って一週間くらい経った頃だった。咲ちゃんから暗い声、電話越しに泣いているようだった。
「どうしたの?」
「……彼女と別れた。他に好きな人ができたんだってさ」
「今から少し会う?」
気づいたらそう口走っていて。午後5時。友達とご飯に行くと嘘をついて、下の子を連れて、家を飛び出した。
少しすると咲ちゃんは車で迎えに来てくれた。
「花さん、ごめんね」
「ううん、いいの」
それ以上は無言で咲ちゃんの家に行った。咲ちゃんの家は、シンプル・イズ・ベストという言葉がぴったりだった。ダブルベットを見る。
「彼女とさ、半年も付き合って、たいしてシテないんだよね。俺じゃ物足りないって最初に言われてしまってから怖くて手出せなくなっちゃって……。優しいだけじゃ男はダメって、キツくしたらしたで怒るのにさ、どっちだよって。女ってわかんねぇわ」
私の視線に気づいた咲ちゃんは、俯きがちにポツリと呟く。ぎゅっと抱きしめて、唇を奪った。しょっぱい味がした。
「ちょ、花さん、ダメですよ!」
「私はいいよ」
外はすっかり暗くなっていた。咲ちゃんは、お姫様抱っこでベットまで連れて言ってくれて、優しく抱きしめてくれた。
「どうしたの?」
「……彼女と別れた。他に好きな人ができたんだってさ」
「今から少し会う?」
気づいたらそう口走っていて。午後5時。友達とご飯に行くと嘘をついて、下の子を連れて、家を飛び出した。
少しすると咲ちゃんは車で迎えに来てくれた。
「花さん、ごめんね」
「ううん、いいの」
それ以上は無言で咲ちゃんの家に行った。咲ちゃんの家は、シンプル・イズ・ベストという言葉がぴったりだった。ダブルベットを見る。
「彼女とさ、半年も付き合って、たいしてシテないんだよね。俺じゃ物足りないって最初に言われてしまってから怖くて手出せなくなっちゃって……。優しいだけじゃ男はダメって、キツくしたらしたで怒るのにさ、どっちだよって。女ってわかんねぇわ」
私の視線に気づいた咲ちゃんは、俯きがちにポツリと呟く。ぎゅっと抱きしめて、唇を奪った。しょっぱい味がした。
「ちょ、花さん、ダメですよ!」
「私はいいよ」
外はすっかり暗くなっていた。咲ちゃんは、お姫様抱っこでベットまで連れて言ってくれて、優しく抱きしめてくれた。

