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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第10章 "恋"
朱雀騒動も終わり新撰組的日常が戻って来た・・・
相変わらず瑠衣は総司と同室で寝起きしている。(秘密にしているので当たり前と言えば当たり前です)
ただ、一つ問題が…
「た…橘さん、衝立でも用意しますか?
あぁ…今まで風呂とかどうしてたのですかぁ??」
そう問題は総司である
女子と分かった後、この発言の数々…
「ご心配無く、今まで通りで構いません」
「ですがぁー
橘さん女子なのですよぉ」
「此処に来た時点で女子なぞ捨てております…
朱雀様の一件は不可抗力です」
「それでもぉー」
「心配無用です、沖田先生」
…と毎日これである
流石の自分でも些か辛い・・・・
瑠衣は事実を知るもう一人の人物、山崎の所に向かっていた。
「橘です、よろしいですか?」
「ん?
えぇよ入り」
瑠衣は戸を開け山崎の自室に入った。
山崎の自室はちょっと変わっており、障子では無く隠し扉、監察ともあって部屋の中に外に通じる隠し通路もある。
山崎が自分で改装したらしい…
「山崎さん聞いて下さいよぉー」
かくかくしかじか…日々の総司とのやり取りを話す瑠衣‥悲しいがな今の所話相手になるのは山崎しか居ない。
「はぁ…
沖田はんも過保護やなぁ…」
「そう言う問題じゃありませんっ!!」
「じゃぁ橘、あんさんどうしたいんや?」
山崎は腕を組み、ドカッと胡座をかいて座ってる。
「普通にして欲しいだけです」
「普通なぁ…」
困ったように首筋をポリポリ掻く。
「普通です!!」
「けどなぁ…
一度女子と分かって普通にすれってのに無理があるように思うねん」
「山崎さーん…」
山崎の発言にがっくしうなだれるしかない…
「沖田はん、せなとこは天然だからなぁ、多分本人は自覚あらへんで??」
「そんなぁー」
「まぁ暫く我慢し、そのうち言わなくなるやろ」
「だと良いんですが…」
「なるようになれや、頑張れや橘」
「めっちゃ他人事っ!!」
「ぁはは…
仕方あらへん、流石にこれにはわいは入れへん」
「はぁ……」
「そんな事より橘、そろそろ巡察ちゃうか?」
「!!
そうでした、ではまた巡察中にー!!」
瑠衣はそう言って、慌てて山崎の自室を出て行いった。
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